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シンプルで自然な対話 :ヒューリスティック評価の基本的な10項目
2013年6月11日
ヤコブ・ニールセンの10のヒューリスティック評価の2つ目の項目は、「シンプルで自然な対話」です。システムがユーザに向けて使うのはシステム用に用意された言葉ではなく、ユーザに馴染みのある言語、言葉、フレーズ、コンセプトであるべきです。また、システムは、実世界の習慣に従い、情報は自然な論理的な順番で提示されるべきです。
◆ 実世界のものを用いた馴染み深いデザイン
例えばある宿泊予約サイトでは、地図を用意することで、ユーザによる宿泊エリアの選択を容易にしています。多くの人にとっては、文字だけの選択よりも、地図からの選択の方が馴染み深いはずです。
日本地図による選択で、直感的に地域を選択できるようになっている。
◆ メッセージにはユーザの言葉を用いる
あるアプリケーションではシステム用語や英語の混じったエラーメッセージがユーザに提示されます。多くのユーザは、システム用語や英語でのエラーメッセージには馴染みがないため、エラーの起こった原因や解決策を見つけることが困難になっています。
「メッセージの受信者の確認」や「User unknown」などと言われても、一般のパソコンユーザには伝わらない可能性が高い。
◆ 自然で論理的な情報の並べ方をする
ある旅行サイトでは、「国内旅行」の目的地として、日本の都市に加え、海外の都市も含まれています。また日本の都市も区や市が混同して並べられており、違和感を感じます。県名を北から並べるなど、論理的で自然な順番でないとユーザに混乱を与えてしまいます。
「日本」に加え、「ハワイ」や「アメリカ」が含まれている。「渋谷区」「東京」「札幌」などレベルに統一感がない。
◆ その他の例
この項目には、その他に次のような内容も含まれます:
- ユーザの言葉を話す
- できるだけ自然言語(人間が用いる言語)に近い専門用語を含める
- 実世界のものに例える
- ユーザの概念に近いものであること
- ユーザの背景知識を前提とする
- 自然な概念モデルから学べるようにする
- 実際の世界の習慣に従う
- 画面はコンピューター以外のものを表した設計にすること
- ユーザの言語を理解した仕組みにすること